2014年8月18日月曜日

第35回 四角いボール世界選手権大会 Championnat du monde de boules carrées

オ・ド・カーニュ

8月16日、17日の週末は、カーニュの旧市街、オ・ド・カーニュで
「四角いボール(ブル・カレ)」という球技の世界大会が行われました。

今年で35回を迎えるこの大会との出会いは偶然。
たまたま、2週間ほど前、この旧市街の中にあるお城で夏祭りがあるということで、
夕食後、2人で出かけた時の事でした。
自宅から徒歩で2,30分。
ただ歩くだけでも結構ありますが、旧市街に入ると急な坂道。
頂上まであと少し、というところで力尽き、
たまたま目に入ったバーで一杯。

このバー、ワインが1杯1ユーロ。
良かったらもう一杯、おごるよ、とお店のおじさんがついでくれて・・・
と超フランク。
何かと思ったら「circle des amis=仲間のサークル」という、
村のおじさんたちがお友達間でやっている団体のバーだったのです。
お友達間で、とはいえ、会員は年会費を払って、イベントなどを通年で行っている模様で、
そのほか、団体の存在を知りつつも、単純にバーにのみに来ているだけの人、
何も知らずふらっと寄った観光客、と色々いました。

さてそんなわけでのども潤ったし、行こうか、というときに見つけたチラシ。
聞けば、近々開かれるブル・カレ(=四角いボール)の国際大会ということで。
申込みすれば誰でも出られるから、遊びにおいで、と誘われて
早速申し込んでみたのでした。
(というわけで、世界選手権大会と銘打っていますが、
誰でも参加できます。参加料がかかります)


そして当日、予定通り9時に行ってみると、
普段は静かな通りに、すでに人が集まっています。



飾り付けも万端です。




ゲームは3人一組での対戦。
対戦チームとコートの番号がアナウンスされて、試合開始です。




基本的なルールは、フランスのゆるいスポーツ、「ペタンク」と同様。
ただし、使用するすべての球が四角いのです。


小さい球を的に、大きい球を各チーム投げて行って
どれだけ近づけられるかを競います。

このゲームが発明されたのが35年前。
例のお仲間サークルにて、村を盛り上げるイベントが出来ないか会議中、
この坂道を使って四角いボールで遊んでみたらいいんじゃないか!と
思いついたメンバーがいたそうな。

早速大会が実施されることに。
主催者自身も半信半疑。
一部からは「どうせ出来て3年目までだろう」と言われていたようですが
今年で35回を迎え、回を重ねるごとに参加者数が増えているそうです。

「世界選手権大会」を名乗っているのは、他に同様のスポーツが存在しなかったから。
今ではフランス大会とヨーロッパ大会が別の都市で行われているらしいです。



そもそもボールが四角くて、コントロールがほぼ不可能なのに加え、
坂道で、道路も平らなわけではないので、
熟練者だからといって勝てるとは限らず、
逆に素人の私たちが2回連続で勝ち、午後の部へ進めることに。

土曜日の予選に加えて、
ベスト16からの試合は日曜日に行われます。


多くの人は、おかしな遊びを楽しみに来ているので
のんびりした良い雰囲気なのですが、
中には勝ちに来ている真剣な人たちも。


審判は自分たちでやるので、
どっちが近いかハッキリしない時はメジャーで測ります。
時にはピリピリしたムードになることも。


結局土曜日の午後の部、1回戦で負けてしまったため
私たちのチームはここでおしまい。
日曜日にお遊びだけのゲームも行われたので、引き続きそちらに参加してきました。


午前中いっぱい遊んで、疲れたので一度帰り、
夕方の決勝戦を見に再び来てみたところ



あふれる人々。
そして決勝に残った2チームはこちらの↓人たち。


ゲーム参加に誘われたときも、ゲーム当日も
「決まりなんてない、すべては運次第」と言われてきましたが、
蓋を開けてみたら決勝に残ったのは
ペタンクで鍛えてきた熟練さんたち。
超熱い試合が繰り広げられました。

新聞によると、片方のチームは2013年のチャンピオン。
対する方も「決勝進出は今回が初めて」とのことなので、
これまでに大会自体には出てきた人たちなのでしょう。





最終的には、挑戦者チームが勝ち、2014年の試合が終わりました。

お仲間サークルから、アペリティフがふるまわれて、解散。


地元紙でも大きく扱っていて、
日曜の朝刊では表紙・裏表紙を含む3ページ、
月曜にも1ページが割かれ、盛り上がりました。

新聞のデータによると・・・
●作成された四角いボールの数1218個
 (セバスチャンが3日間かけて作成)

●6カ国から参加
 フランス、イギリス、イタリア、デンマーク、スウェーデン、そして日本(私!)

●330名の競技者
 見学者は3000名ほどになるそうです。

ちなみに最年少参加者はトム君4歳半だそう。


新聞サイトの動画はこちら
ちょっと雰囲気が伝わるかもしれません。