2012年12月21日金曜日

La fin du monde 世界の終焉

21はマヤ歴における世界の終末とかなんとかで、
時差の都合により、昨日の夜私が床に就くころには
既に運命の日を迎えていた日本の皆さんいかがお過ごしですか?

こちらではfin du monde、ファン ドゥ モンドとして親しまれていますが、
さっきのニュースではまた
「誰も信じてない一方超話題になっている世界の終焉ですが・・・」
とリポートが始まっていました。

ちなみに、台湾では「世界の終末」って書いた時と
「わさびの日」って書いた時と、発音が全く同じ、
ということで、とりあえず21日はお刺身でも、
なんて動きがあるのだとか。



ところで、世界が終わりを迎える本日、
「ビュガラッシュ」という小さな村にだけ、
宇宙人が人類を助けに来るという話があり、
どこだね、それは、と思っていたら
フランス南西部にございました。

仏南部の山村、12月21日「滅亡の日」控え警戒強める(ロイター)

住民インタビューなどを見ると、
石造りの家が続く、かわいい村!
そこに、世界の終末を信じる人々、
および、ただの冷やかしの皆様が集結しているとのこと。

と思いきや、
それは困るだろうと踏んだ警察がすでにルートを管理していたようで、
実際は住民に加えて大量のジャーナリストと警察官、
という状況のようなのですが。

どこかの日本のジャーナリストもチームを組んで乗り込んでいて、
フランスのTVの取材を受けていましたが
この状況について「がっかりです」と回答していて
それを聞いたこっちががっかりです。

中には村に入ることに成功した皆様もいるようで、
マジな人も多分いつつ、お祭り気分で遊びに来ている風の人々も。
「ビュガラッシュ」のロゴ入りTシャツを着て
顔をま緑に塗った宇宙人風の変装お姉さんたちとか、
アルミホイルで宇宙服を作ったと思われるお兄さんたちとか。
多分迷惑がられてると思うけど。



この記事を書くために、ビュガラッシュの記事を探していたら
ロイターがヒットしたのでそれを載せていますが、
もしかして「世界のこぼれ話」だったりして?
と思ったら案の定。

私は割とロイターのサイトが好きで覗いていたのですが、
中でも特にこの「世界のこぼれ話」のコーナーが好きで。
ニュースというよりはまさにこぼれ話。
パリに「失恋ミュージアム」、100点以上の思い出の品とか、
カナダのメープルシロップ盗難事件、容疑者3人を逮捕とか。

2012年12月18日火曜日

素敵なノルマンディーと生クリームのCM

Elle et vire
(Youtubeです)


日本と比べると、TV画質がイマイチに感じるフランス。
これはTVのせいなのか、そもそもの画像の質なのか、
はたまた色彩感覚が違うため、私にとっては
荒く見えるけど、フランス人的にはキレイなのかは
わからないのですが(うちのTVはパナソニックだし機械の質は日本と同じはず?)
とにかく、全体的に鮮明度低め。

この週末の日本の選挙速報も、
がっさがさな映像でいろいろやっていました。

CMも、多分これは感覚の違いだけだと思うけど、
映像的に素敵!面白い!と思うのが少なくて、
「外国のCMとして面白い」という感じのものが圧倒的。
そう、これは私の感覚が日本人だからであって、
質の良しあしの問題ではないと思うけど。

まぁそんな中で、なんだこれはかわいいじゃないか!
と見るたびにくぎ付けになるCMがこちら。
Elle et vireエルエヴィーっていうクリームの会社のCMです。

企業サイトから
etはつまり「&」なので、Elle & Vire
Elle と Vireはフランス北部の川の名前です。

L'Elle
La Vire


超のどか!行ってみたい!
緑の中を雨がざぁざぁしている感じとか
その中の若者たちの姿とかが美しいです。

ちなみに、後ろの方に入っているコメントがこちら。
Entre l'Elle et Vire, en Normandie, il ne pleut pas.
Il fait le temps idéal pour avoir la meilleure crème.

ノルマンディーのElleとVireの谷では雨が降ってるんじゃないんです。
一番おいしいクリームにぴったりなお天気なだけ。
的な。

ちなみにノルマンディーはのんきなコートダジュールと比べると
雨がたくさん降る地域。
でもだからこんな素敵な景色とクリームがあるわけですね。


いろいろネットでこのCMの情報見ていたら、
フランス人のコメントを発見。
「懐かしい、雨の日々!そしておいしいクリーム!故郷が恋しい」
という、引っ越してこの地を離れてると思われる人や
「なんでかわからないけど、にっこりしちゃう」
「音楽がこのCMとぴったり」
「なんかこの地域に行きたくさせるCMだね」


というわけで、フランスでも好評なようです。

君のSushiに足りないのはWasabiだ

とは、今日クラスメイトのインド人に言われた言葉。


今日はオーラル、話すのと聞くのの授業。
私たちは1月中旬に控えるテスト対策に必死です。
テストの一つに、画像(広告・ポスターとかの簡単なイメージ画像)を
渡されてそれについて7分間しゃべるというというのがあるので
今日の授業でもその練習をしました。


まずこの広告自体の説明をし、
続いてここから話を発展させる。
っていうので7分間です。


一人ずつ前に出てプレゼンするのですが、
もともと、日本でフランスを習ってない私は、
読んだり書いたりするより話す方が得意なようで、
今回は「エクセレント。あなた、テストの準備は整ってるわね」
と先生の心強い言葉。

の、帰り際にインド人に呼び止められて言われたのが
「君の寿司は新鮮で良いんだけど、わさびを足したらおいしくなると思うよ」。
プレゼンに対するコメントです。
一瞬??ってなったけど、ちゃんと日本人向けにカスタマイズしてあって、
感心してしまった!
言ってることは正しいけど、面白味が足りないってところでしょうか。
先生があわてて「でもあなたの話の展開、好きよ」とフォローしてくれました。

ちなみにこのインド人、出席回数がものすごく低いにも関わらず
クラスの人気者で、実際すごく面白い人です。
30代(多分)男性で、フランス生活が長く、
言葉もペラペラなのですが、きちんと習ったことがないから、
という理由で、今期学校に通ってるのだとか。

ちょっと前までは、NHKのキャラクター、
どーもくんのぬいぐるみのバッグを肩にかけて登校。

今回みたいに面白くかつ的を得たコメントしてくれるのもナイスです。
いつか彼並みにジョークを飛ばせるようになりたいものです。


ところでこのテスト、1月中旬にすごい勢いで行われるのですが、
高評価のオーラルに比べて
「この学校に残りたいならもっと勉強しなさい」
とまで言われるライティング。
試験に受かれば次のステップに進むことができ、
駄目だった場合は来期も同じ授業をとることになります。
(その中でもレベルがあるので、多少内容は変わると思いますが・・・)
合格率は50%だそうで、
アジア系で一発で通った知人はいません。
みんな2~3回受ける。
(一方でスペイン語系の人とかはぺろっと通っているのですが)

先週の授業では、散々脅された後に
「大丈夫よMiki、テストが駄目だって、人生の終わりってわけじゃないから」
という先生の底も底な励まし。


今週金曜から冬休み。
わーいクリスマスだー!
っていうのと同時に、多分結構本気で勉強に時間を費やします。

2012年12月10日月曜日

屋根裏部屋の仏陀

突然ですが、ジュリーオオツカさんという作家さんを知ってますか?
日系アメリカ人、で日本からの移民に関する本を
いくつか書いているそう。
フェミナ賞というフランスの文学賞で、
先月、外国小説賞を受賞しました。
見ると、1999年には辻仁成が受賞しているようで。
(と聞いて、大分身近な賞に感じられてくるのは
失礼でしょうか・・・笑)

受賞したのは原題、「The Buddha in tne Attic」
日本語タイトルは「屋根裏部屋の仏陀」だそう。
ちなみにフランス語訳は「Certains n'avaient jamais vu la mer」で、
直訳すると「(うち何人かは)海を見たことがなかった」といった感じで、
英語タイトルとはまったくもって違っているのですが
とにかくこの小説で賞をとったわけです。

他の小説も含めて、戦前からの日系移民の様子やら
その後の苦境やらを本にしているようで、
中にはアメリカ現地でも
無きことにされている話もあり、
改めて光を当てたいという思いも見え、
日本で知られてないわけなかろうと思ったら、
「天皇が神だったころ」という本が和訳されているそう。
って、このタイトル、一時、話題になったような。
読んではいないのですが・・・。

という感じのジュリーさんです。
ちなみに今回の屋根裏部屋の仏陀、
今フランス語版で読んでいます。
7割程度まで来ました。
全部読み終えたら今度は日本語版で読もう。
と思っていたところ、
どうやら日本語版、無い??
アマゾンとかそのたネットで見ているのですが
ヒットしないのです。
うーん、なんて残念な。
というか、フランスの前に日本で読んでもらった方が
いい本なんじゃないか・・・という気がしますが・・・。

続いて話は変わりますが、渡仏直前に
眠れなくなるほどはまった村上春樹の1Q84、
こちらはフランスでも大ヒットだったそうで、
街を歩いているとカフェで休憩中の
おばちゃんが黙々と読んでいるところに遭遇するほど。
一式買って、読み比べしたいと思っています。

2012年12月3日月曜日

超雨だった先週

週末からいいお天気になりましたが、
ずーっと天気の悪かった先週。
日本にいた時より、外を歩く時間が多いので、
寒いし冷たいし動きにくいしでうんざりします。

基本的には晴天の日が多いコートダジュールですが、
雨が降るときはスコールかのように
ものすごい勢いで降ります。
そして、通常であれば、丸一日降ってるということは
あまりなく、強い風と共にやってきては
去っていくのです。


今回は珍しく1週間雨が続き、
(1日だけお日様が出てた日があり、助かりましたが)
太陽のない日々に慣れていないこちらの人たちは
(仮住まいの留学生も含め)イライラ。
最終的に「こんな雨が強い日に学校なんて来なくていいわよ」
と発言したのは先生で。
事前にメールでもくれれば宿題のプリントとっておいてあげるから。
と。
プリント持ち帰って済むくらいの授業してもらってちゃ
困るわけですが、と個人的には思うものの、
どうやらそういう感覚らしい。


学校の授業で習ったのは、コートダジュールあたりの
地中海性気候は、年間で雨が降るのが60日程度。
一方の北フランスの方は200日とのこと。
一週間天気が悪かったくらいで
騒いじゃいけないなと思うのでした。